休業損害証明書 書き方
交通事故等で相手方保険会社から補償を受ける時、
会社による休業状況や給与等を証明する休業損害証明書を提出することで損害が補填されます。
休業損害証明書は損害算定で不利益とならぬよう注意が必要です。
休業損害証明書による休業証明は、正社員やパートやアルバイト。フレックスタイム制、変形労働時間制等により労働条件は様々。記載内容が偽りとならないよう。また、本人に不利益が生じない様に記載することが重要です。
・休業損害証明書とは
自賠責保険等の人身損害に関する証明書類の一つであり、主として事故により実際に発生した損害の内、休業(仕事を休んだ)したことによる給与の補償のため証明として取り扱われます。・提出日について
多くの場合、休業期間が完了してから休業日を纏めて証明します。しかし、休業が長期になる場合。本人が分割して証明を希望する場合には、給与の締日等に合わせた1カ月単位で証明することも可能です。・添付書類
前年度の源泉徴収票。・雇用状況により必要となる書類
・雇用契約書又は、賃金台帳雇用期間が短い、または休職後に復職直後で休業損害証明書に記載する証明する給与(事故前3か月間)に十分な実績がない場合等
・休業損害証明書を書く時の考え方
休業損害証明書は、基本的には保険会社担当者にその休業状態と本来あるべき給与がどの程度であったかが伝われば、多少の解釈の違いについて大きな問題となることはありません。勤務予定が不明確なパート・アルバイト。変形労働時間制等である場合、本来勤務予定日と欠勤として扱った日の判断し難いことがあります。
この場合、保険会社側で単純な欠勤数ではなくで期間に対しての給与損害額を算定しますので、記載者はその期間を証明していれば、本人は補償をうけることが出来ます。
・稼働日(勤務予定日)の考え方
勤務予定と休んだ日が明確な仕事を行う社員であれば、悩むことなく記載すること出来ます。時間給制のアルバイト等で週の勤務回数や休みの回数がその時々で変わる場合、現実にあり得る範囲の最大で記載します。
・主な記載例
休業条件:事故発生日4月10日(火)の仕事後の夕方。4月11日から5月20日(日)迄休んだ場合。・正社員などのカレンダー通りの出勤予定。有給休暇で全期間を休んだ場合。
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有給休暇を使用せずに欠勤とした場合は、日数の記載欄を欠勤25日と記載します。
※有給休暇の場合、「イ.全額支給しなかった。」に○で記載例を紹介していましたが、誤りであり「ア.全額支給した。」が正解のようです。お詫びして訂正致します。以前の紹介内容については、j管理人が実際にこれまで記入してきた内容であり、有給休暇の場合で「イ.全額支給しなかった。」に○をつけている場合でも、その点で保険会社より一度も問い合わせなどなく、問題なく休業損害が算定されていました。
万が一、問い合わせが合った場合ありのまま(労働による給与支給はないため、「イ.全額支給しなかった。」を選択している)説明すれば問題はないと思われます。
また、「ア.全額支給した。」と記載することで一見休業損害が無いように見えますが、有給休暇取得分が事故により休んでいるものであれば、通常(特別な事情がある場合の除く)休業損害として認められるます。
・週3~4日程度の通常のアルバイトの場合
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事故日より、4日間○欠勤、3日×休み の頻度で記載します。
難しく考えず、頻度割合に着目して記載します。
・週1~6日の範囲内で完全に不定期なアルバイトの場合
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事故日より、6日間○欠勤、1日×休み の頻度で記載。
・出勤、欠勤、半休が其々ある時の記載方法
休業条件:事故発生日4月10日(火)の仕事後の夕方。4月11日から5月20日(日)迄出勤と欠勤。通院のため半日休みが入り混じる場合(スマートフォン用に小さい画像です。クリックすると大きな画像が開きます。)
日数換算について、空白(日数の上あたり)に説明のための補足も記載します。
半休を△として記載したため、△9回で4.5日分であることを記しています。
記載例の有給休暇ではなく、欠勤とした場合には欠勤欄に日数を記載します。
・その他の記載について
遅刻、早退などで時間単位での減給があった場合、遅刻・早退した日に回数。支給しなかった額とその額の計算式を記載します。
欠勤数を最大日数で記載する行為は、一見すると不正な証明にも見えます。
しかし、保険会社がアルバイト等の所定労働日数が不規則な雇用形態である場合には、休業等が伴った実際の日数ではなく期間を元に損害額を算定するため支障ありません。
保険会社等から証明内容に対する確認があった場合、ありのままの状況を説明します。
・本給と付加給の考え方
休業損害証明書「5.事故前3か月間に支給した月例給与(賞与は除く。)は下表のとおり」では、支給金額に本給と付加給のに分かれて記載されています。実際に補償に関する算定では、本給と付加給に違いはありません。
このため深く考えずに記載するだけで十分です。
解りやすく、基本給を本給。その他の手当全てを付加給にして記載しておきます。極論ですが、総ての給与を一方に全額記載しても理屈上、同じ結果(補償)がなされます。
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